資格で広げる対応力――ハラスメント問題に寄り添う社労士事務所のチームワーク

社会保険労務士法人石山事務所 様

代表 岡野良行様
特定社会保険労務士 丹羽真樹様(2012年認定試験合格)
社会保険労務士 大脇香澄様(2022年認定試験合格)

※所属・肩書等は2026年1月当時

企業から増え続けるパワハラ対策の相談やヒアリング依頼に、どのように応えていくか。ハラスメント防止コンサルタント資格を持つスタッフが複数在籍することで、一人では難しかった調査や研修の現場にも、専門性と丁寧な対応で力を発揮しています。職員同士の連携やスキルアップが、企業の安心感と信頼構築にどうつながるのか――社労士事務所代表の思いをお聞きするとともに、コンサルタント資格を持つお2人に資格取得を決断した背景や現場で実感した新たな強みとやりがいについてお話を伺いました。

事務所としての取組み

質問:まず、事務所の主な業務について教えていただけますか?

岡野様:当事務所の中心業務は労務相談や労働関連の手続き業務、それに付随する給与計算の受託です。 近年増えているのが中小企業の顧客層からのパワハラ関連のご相談です。「懲戒処分を進める際の具体的な流れを知りたい」「規程は作ってあるが、現実の事案にどう対応すれば良いかわからない」といった問い合わせの他、ヒアリング業務を依頼されることも増えてきました。

質問:所属しているお二人がハラスメント防止コンサルタント資格を持っていらつしゃいますが、取得を事務所で推奨されているのでしょうか?

岡野様:もともとは、職員が興味を持って資格取得に挑戦したことが始まりでした。その後、事務所としてもその資格が非常に有益であることを認識し、取得にかかる費用を負担するなどして支援を始めました。
資格を取得することでハラスメント案件への対応力が格段に向上し、専門性を発揮した業務が可能になりました。これにより、企業側との信頼関係もより強くなったと感じています。

質問:事務所内にハラスメント防止コンサルタント資格保持者がいることで、どのような利点が生まれるのでしょうか?

岡野様:やはり企業側の信頼というか、安心感が全然違いますよね。 ヒアリング調査もハラスメント防止コンサルタントが担当するとなると、安心されます。当事者からちゃんと話を聞いてもらえるという安心感があるのだと思います。

資格取得の経験と業務への活用

質問:資格取得の動機について教えてください。

丹羽様:業務のうち、得意分野を持ちたかったことが大きいです。
私がこの資格を取得したのは、職場のハラスメント問題に対する意識が高まりつつある時期で、「新しい分野に挑戦してみたい」という気持ちもありました。また、学校で言われる「いじめ問題」との関連性や、職場環境改善におけるテーマとして興味を持ちました。

大脇様:もともと事務所が「専門性を持って」と強く職員に勧めていましたことが背景にあります。 私が石山事務所に転職したのはコロナ渦で、社労士業務が電子申請などで大きく変わる時期でした。人が社会生活をしていく上で、ハラスメントのような問題は電子申請が進もうがAIが進化しようがなくなるものじゃないなと思いまして、この問題に興味を持ち、資格を取ろうと思いました。

質問:資格を取得して、業務に変化はありますでしょうか。

丹羽様:ハラスメントに関する案件も多くなりましたし、資格を持っていることで、岡野さんからハラスメント事案の仕事を付与されるようになりました。
さらに、大脇さんが資格を取得してくれたことで、今までは難しかったヒアリングを二人で担当できるようになるなど、積極的にハラスメントの仕事に対応できるようになっており、すごく強みになっていると思います。

大脇様:ハラスメント研修や相談ヒアリングを二人で担当させていただいています。ハラスメント事案はひとつとして同じものがないなか、先輩職員の経験を勉強させてもらう機会ができありがたく思っています。

質問:社労士としてハラスメント問題に関わることについてどのように考えていますか?

丹羽様:一度問題が発生すると、人間関係の修復が非常に困難です。そのため、未然防止に取り組むことがいかに重要かを常に感じています。日々の業務を通じて、隠れているハラスメント問題を早期に発見し、未然防止のための規程策定や社員への啓発活動に力を入れたいです。

大脇様:社労士の役割は、ハラスメント規程の作成・運用から、再発防止に至るまで、問題解決の仕組みを作ることにあります。他の専門職と違い、企業全体の整備に関われる点こそが、社労士ならではの強みだと思っています。

質問:資格取得を検討している方へのメッセージをお願いします。

丹羽様:この資格は社労士業務に大いに役立ちますし、資格更新研修があるおかげでモチベーションを維持できるのも魅力です。最新の情報を得られるので、業務だけでなく個人的なスキルアップにもつながります。ぜひ挑戦してみてください。

大脇様:資格の勉強を通じて、専門的な知識が深まりますし、取得することでお客様からの信頼感が大幅に向上します。また、資格保有者が複数いることで事務所全体の対応力が強化されます。同じ資格を持つ仲間と協力し、専門性を活かして業務を進めていくことは、自身にとっても事務所にとっても、お客様にとっても価値を生み出します。

――ご協力ありがとうございました。

※写真は左から大脇香澄様、岡野良行様、丹羽真樹様

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