合格者の声
企業トップとして防止の意思を明確に示す
平山博登氏
西日本高速道路パトロール中国株式会社 代表取締役社長
※所属・肩書等は2022年6月当時
●現在担っている業務
西日本高速道路株式会社の子会社である西日本高速道路パトロール中国株式会社は、中国地方の高速道路上で24時間、365日、故障や事故でお困りのお客様への支援や交通情報の提供、積載重量等を超過した車両の取締りを行う会社であり、私はその代表取締役社長として経営全般を担い、社員の働きやすい職場環境作りを目指しています。
パトロール業務は、高速で車が走行する高速道路空間で、災害発生時や故障、事故でお困りの際に、お客様の安全・安心を確保するため、日頃から厳しい訓練を行い、また、自分自身の身を交通事故から守るためにきめ細かく指導を行っているがゆえに、それらがハラスメントと捉えられかねない職場であります。
そこで、トップとしてハラスメントを防止する意思を明確にし、全社で取り組むため社長自ら社員に対してハラスメント防止に係る各種講座を行い、説明しています。
●資格取得のきっかけ
養成講座を受講した2019年は、四国地方の料金収受業務とパトロール業務を行う会社の代表取締役社長でした。特に料金収受部門では第二の職場として多様な価値観や職歴の方が働く環境で、かつ、女性も数多く活躍する職場であり、様々なハラスメントの発生を予防するため、トップとしてハラスメントを防止する意思を明確にする必要が生じ、自らが体系的に理解し納得した上で、自らの言葉で社員に説明するため、コンサルタント資格を取得することとしました。
●養成講座で学んだこと
「ハラスメントに関する労働法」では、労働関係法令が体系的に理解することができました。また、「ハラスメントの基礎知識」では、豊富な統計データから背景、基礎の理解が進み、「カウンセリングとメンタルヘルス」では、専門知識を体系的に教えていただき、自分の中で社員に伝える内容の体系化が進み、更に勉強の幅を広げるスタート地点に立てたという感覚を持ちました。
●認定を受けて
ハラスメント防止コンサルタントの認定を受けることにより、社内外においてハラスメントに関する講義や説明をする際に、まずは「信頼される」という効果があります。その信頼を裏切らないように、研鑽を積む必要性を感じており、21世紀職業財団で開催される「ハラスメント判例研究ケーススタディ(実践編)」に参加し、内容のアップデートを図っています。また、中国地方を管轄するグループ会社にも21世紀職業財団の取組みを紹介するサポーター*としても活動しており、ハラスメントを予防する取組みがより拡がるよう努めています。
*お客様と当財団事業の橋渡しのためのコンサルタント認定者の登録制度
●今後の抱負
現場で働く人の職場環境の改善や健康管理について、仕事を通じて前向きに改善ができるように「アンガーマネジメント」や「ストレスマネジメント」等も取り入れながら、ハラスメントのない職場作りに取り組んでいます。ハラスメント防止を推進するためには、ハラスメントに係る知識の啓発が必要なことはもちろんですが、職場環境の安定や心理的安全性の確保が重要と考えています。そこで、職場において「相談できる職場環境づくり」を推進するため、社員全員に「傾聴についての基本的理解と実践」を講義するとともに、「アサーティブコミュニケーション」についても解説し、土壌整備を進めています。
キャリアコンサルタントと産業カウンセラーの資格等も活かしながら、今の仕事を退任した後も「職場環境改善の専門家」になれるよう、更に勉強を重ねていきたいと考えています。また、21世紀職業財団の講師にもチャレンジできればと考えております。