合格者の声
企業に対策の重要性を伝えていきたい
大浦康子氏
社会保険労務士
※所属・肩書等は2022年6月当時
●現在担っている業務
現在、社会保険労務士として企業等の労務管理についてアドバイスを行ったり、社員研修の講師を務めたりしています。また、各種団体等から依頼を受けセミナー講師を務めることがあります。
その他、国や地方公共団体の委託事業において労務管理に関するアドバイザー活動や地方公共団体の企業認定制度申請確認業務に携わっています。また社会貢献の一環として大学等でワークルール講座を実施しています。
●資格取得のきっかけ
労働相談会等で労働者からハラスメントの相談を受けることが多かったのですが、私ができるアドバイスは「会社の相談窓口や労働局へ相談してください」「相手に不快であることを伝えてください」程度でした。経営者からハラスメントを受けているという相談もある中、「相談者がその後解決できたのか?」「自分は何の力にもなれなかったのでは?」と思い悩むことが多々ありました。
そのような経験を通して、ハラスメントの問題は企業が積極的に対策に取り組まなければ解決しないと思い至りました。社会保険労務士である私は企業に対しハラスメント対策の重要性を伝えていける立場にあると考えコンサルタント資格取得を決意しました。
●養成講座で学んだこと
社会保険労務士でありながらハラスメントに関しての知識が不十分であったことに気づきました。特にハラスメントに関する数多くの判例を解説していただいたことが記憶に残っています。判例は読み解くことが難しく避けてしまいがちでしたが、養成講座で判例のポイントを分かりやすく解説していただいたことで学びが深まりました。
また、ハラスメント対策としてより良い人材マネジメントが欠かせないということも新たな気づきでした。これから更に管理職等の人材育成が重要になってくると思いました。
●認定を受けて
企業からハラスメント対策について相談を受けた際は自信を持ってアドバイスできるようになりました。また労務管理・労働関係法等に関するセミナー講師の依頼を受けた場合はハラスメント対策について内容に盛り込ませてもらうようお願いしたり、顧客向けに毎月1回発行している事務所ニュースにハラスメントに関する記事を掲載したりして、積極的に情報発信を行うようになりました。
副次的な効果として自分自身が組織で仕事等をする際、より良いマネジメントを意識するようになったことは驚きでした。
●今後の抱負
ハラスメント防止研修は「〇〇な言動は注意してください」、「それはハラスメントになる可能性があります」等、特定の言動を禁止するような内容になりがちですが、受講者にハラスメント防止はより良い職場を作ることにつながり、自分自身も楽しく仕事ができるようになるものと思ってもらえるような研修を目指したいと思います。
また学校等で実施するワークルール講座を通して社会に出る前の若者にコミュニケーションやハラスメント対策についても伝えていきたいと考えています。
パワーハラスメント対策が全ての企業において義務化されたことから、今後、ますますハラスメントに関する相談が増えると考えられますので、現状に満足せず自己研鑽に努めたいと思います。