ハラスメント防止コンサルタント養成講座・認定試験
講師陣が語る講座の魅力と学習方法
自身も資格を取得
社会的な信用度が高いことを実感
清水 知子 氏
(公財)21世紀職業財団 客員講師/ハラスメント防止コンサルタント

―先生ご自身もハラスメント防止コンサルタントでいらっしゃいますね。受験のきっかけや学習法を教えてください。
「約10年前に受験をし、ハラスメント防止コンサルタントの資格を取得しました。当時労働局のセクシュアルハラスメント相談員をしていまして、一定の知識や経験は持っていましたが、きちんと系統立てて勉強したいという気持ちがありました。養成講座で学んだことが出題の範囲になるので、講義をきちんと聞き、テキストやレジュメを丁寧に読みましたね。資格を取ってから、研修の講師や相談窓口業務など幅広い仕事を担うようになり、取得してよかったと心から思います。社会的な信用度が違うことを感じます。」
―先生のご担当される「ハラスメントの基礎知識」の魅力を教えてください。
「基本的な知識、日本における歴史的経緯はもちろん、毎年発表される行政機関等の調査結果を踏まえて労働環境の現状やハラスメントの発生原因、ハラスメントに関する世界の潮流を解説します。受講すれば、ハラスメントの A to Z を理解していただけると思います。
また、コロナ禍でのリモートワークなど働き方の変化に起因するハラスメントや最近ではカスタマーハラスメントなど、その時々に注目されているハラスメントを取り上げ、講義内容を毎年アップデートしています」
―企業の人事労務担当の方が講座・試験を受けるメリットを教えてください。
「職場でハラスメント問題に対応される役割は人事労務部門で担うことが多いと思いますが、慣れていないと不安に感じると思います。養成講座で学び、資格を取ることで、専門家とし て自信をもって対応できると思います。一方、そのような専門知識とノウハウを持った担当者が対応することで、企業としてもハラスメント問題に真剣に取り組んでいるという姿勢を示すことになります。それは従業員にとっても大きな安心材料になると思います。
最近は、罵倒などのあからさまなハラスメントではなく、グレーゾーンに該当すると思われるものや指導の範疇ではないかというような相談も多くありますので、ハラスメントについて知識のある方が対応される必要性を感じます。自信を持って対応できるよう、ぜひ、養成講座を受講いただきたいですね。」
―ハラスメント防止コンサルタントにはどのような役割を期待しますか。
「何よりも『働きやすい職場づくり』という経営管理上重要な役割を担うことです。資格を取得することで、専門家としての信頼度も増し、企業に対しハラスメント防止施策への意見や提案もしやすくなると思います。また、企業側としてはコンサルタントの存在が人材の定着や獲得にも役立つと思います。
ハラスメントが起きた場合、被害者から社内の窓口への相談が一番望ましいですが、そこに相談しづらいとなったら、被害者は不満をネットに書き込んだり、退社したりしてしまいます。社内の相談体制や問題解決の仕組みづくりが大事ですし、それにはハラスメント防止コンサルタントの役割がキーになると思います。」